当社の対策について
気密と断熱は一体で考える必要があり、断熱性能を向上させるためには気密性能も大きく関与します。ここまで読み進めた方であれば、ご理解いただけるかと思います。そして、この気密性能は、計画的な室内換気にも影響しますし、計画的な室内換気は結露に影響します。構造部分でも述べたように、各要素が全ての要素に波及しあいます。無計画な一部分の性能アップは、建物全体の性能のバランスを崩すことにつながり、それがまた、すべての性能ダウンにもつながってしまうことにもなりかねません。一部分の仕様(材料)を変更する際には、このことを充分検討してから行なわなければなりません。以上のことを念頭に置きながら読み進めてください。
グレードラインナップ
お客様のご要望に沿うために、3つのグレードをラインナップいたしました。
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S(スタンダード)とE(エレクトリック)
まずS(スタンダード)は、最先端の社会的ニーズには遅れをとっており、当社ではあまりお勧めできません。E(エレクトリック)に関しては、コスト面と性能面のバランスが良く、長い目で見た場合、最も普及すると考えています。当社はE(エレクトリック)を主力タイプとしてお勧めしております。
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断熱 |
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当社の場合、S、Eともに断熱方式は内断熱、使用している断熱材はグラスウールです。当社が内断熱(グラスウール)を採用する理由は下記の通りです。
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施工精度を確保することが出来る。
(自社職人ならではの技術によって成り立っています。) |
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施工コストが安価である。(コストパフォーマンスに最も優れています。) |
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正しい施工技術によって、グラスウールの性能を十分に活かすことが出来る。
(グラスウールは水蒸気を排出するための工法に用いることによって、水分を含むことによる断熱性能の低下を最小限に抑えることが出来ます。
住宅の断熱層に水分が発生する原因は、
・経年劣化等による雨漏り等 ・冬季、北側の外壁内の内部結露
・夏季、冷房時の逆転結露 ・生活によって発生する水蒸気の浸入
以上の4点などが考えられます。
冬季に関しては、断熱・気密の確実な施工+外壁通気工法+小屋裏・床下の換気(通気)+室内の計画換気がバランスよく行われていれば、最小限に抑えることは十分に可能です。夏季に関しても、太平洋側という比較的湿度の低い地域では、先に述べた断熱・気密・換気に関する知識と技術があれば、最小限に抑えることが出来ます。ただし、水分を含んだグラスウールが、水分を含む前の状態に復旧可能な材料(商品)を選定・使用し、@の技術をもって、正しく施工が行われている場合に限られます。) |
グラスウールは短所を多く持つ断熱材ですが、当社はその短所を克服する知識や技術を兼備しており、化学的にも実証されています。
断熱について、もう一度ポイントを以下に示します。
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壁内部の構造体と断熱材は同じ厚さでなければならない。
⇒厚さの違いにより、壁に隙間が発生すると、微小な温度差によって気流が発生し、グラスウールの内部の空気が動くことにより断熱性能が著しく低下する。グラスウールは乾燥した静止空気によって、その断熱性能を発揮します! |
| A |
室内側に防湿層が必要である。
⇒室内側で発生する水蒸気が、壁内部の断熱材に浸入するのを防ぐため。 |
| B |
正しい通気層工法の施工が重要である。
⇒壁体内に発生した水蒸気を通気工法により効率よく排出するため。 |
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気密と換気と結露 |
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Sは中気密中断熱仕様、Eはいわゆる高気密高断熱仕様です。
| Sの気密対策― |
特別なことはしません。表面の仕上材や、ミミ付の防湿ビニールに覆われたグラスウールを丁寧に施工することで気密性能を確保しています。Eに比べ隙間が多いため、気密性能にもバラツキが見られ、品質の安定に劣ります。この様に施工したものを高気密高断熱と呼んでいる会社もあります。 |
| Sの換気対策― |
給気口を設け、特定の場所に設置した換気扇で機械的に排気し、換気を行います。気密性能が高くないため、換気量は家の部分によって大きく違ってくる可能性があります。つまり、バランス良く計画換気を確保するのは非常に難しいということになります。 |
| Sの結露対策― |
計画換気による対策の効果はありますが、換気量をコントロールしきれないため、換気量が大きくなりすぎて冷暖房負荷を上げてしまう可能性が高くなります。また、燃焼する機器が使用される頻度が高く、部分的に結露を起こす可能性も高いといえます。基本的には、住まう人の使い方や意識による対策といった形になります。 |
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| Eの気密対策― |
気密シートと呼ばれるビニールシート(防湿効果があることも重要)と気密テープ、基礎断熱等により、壁・天井・床の高い気密性能を確保します。家全体における隙間が少ない、高い気密性能を確保することができます。安定した品質を確保することができますが、この気密対策には、職人の技量が大きく影響します。 |
| Eの換気対策― |
給気口を設け、特定の場所に設置した換気扇から主要な居室へ、ダクト配管による吸気口を設け機械排気し、計画換気を行います。気密性能が高く、吸気口も家全体にバランスよく配置されるため、バランスのよい計画換気を行うことができます。 |
| Eの結露対策― |
高い気密性を実現し、計画換気による換気量を確保することで、十分な結露対策が可能になります。ただし、水分が発生する家事等を行う場合は、局部的な機械換気や窓の開放などの措置が必要になります。また、燃焼する機器がほとんど使用されないため、結露が発生する可能性は非常に低いものとなります。計画換気+住まう人の使い方や意識による対策といった形になります。 |
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H(ハイグレード)
H(ハイグレード)とは、世界的に見ても超高気密超高断熱といえるグレードとなります。SやEとは単純な比較が出来ません。当然のごとく、気密・断熱・換気・結露対策の4つの性能全てで上回り、それ以外にも温熱環境に関する様々な付加価値がついてきます。ここでは、わかりやすくするため、この4つの性能の説明のみとさせていただきます。詳しくはファースの家をご覧下さい。
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断熱と気密 |
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Hは外断熱の性能について思い返しながらご覧ください。Hとは「ファースの家」という工法です。だからといって、何の検討もなしに当社が採用しているわけではありません。Hは、断熱方式:内断熱(吹付)+外断熱、断熱材:イソシアヌレートフォームとなります。イソシアヌレートフォームについては、ウレタンフォームと似たような材料であると、とりあえず認識してください。
さて、ここでは外断熱と、内断熱の吹付による欠点から見てみましょう。
外断熱の最も大きな欠点は、壁が厚くなるため、長いビス・釘で外壁やその他の資材を止めつけなければならない点です。外壁は最も風雨にさらされることの多い部分であり、重量もかなり大きなものであるということを認識しなければなりません。例えば、厚さ50oの断熱材で外断熱を行う場合、外壁をとめつけるには長さ130oものビスを使用しなければなりません。これが柱・桁・土台等の構造木材に打ち込まれます。そのビスは、まっすぐ的確な位置に打ち込まれているのでしょうか?地震や台風の際、外壁にはものすごい力が加わります。ビスの打ち込まれた構造上重要な木材、そしてビスは大丈夫なのでしょうか?
現在、外断熱に対応した木造の住宅で、特殊な形状や材質、断面の木材を使用した工法は目にしたことがありません。「10年20年は大丈夫。」といった憶測は、憶測に過ぎず、それ以前に家の寿命がそんなものでは話になりません。20年後には外壁のリフォームの時期が訪れます。外壁のリフォームは通常、既存の外壁の上から直接新しい外壁を打ち付けます。外壁の重量は単純に2倍となります。大丈夫なんでしょうか?当社に外断熱のみのタイプがないことについての説明は、これで充分かと思います。
最後に、外断熱という考え方は、住宅の温熱環境にとって非常に優れた考え方であることは述べておきます。近い将来には、様々な問題が解決され、優れた断熱工法となることは間違いないでしょう。
次に、吹付による内断熱についてです。吹付は、断熱と高い気密性を同時に確保できます。断熱性能も高く、新築時の性能・品質の安定には非常に優れます。ただし、高価であることや、将来的な木材の乾燥収縮による気密性能の低下、ガスが抜ける(非常に抜けづらくはあります)ことによる断熱性能の低下等、木造住宅に使用する場合、大きな問題を抱えています。また、材料によっては、吹付時の発泡熱で焦げてしまう可能性があります。断熱として、最も有効な厚さを確保できないことや、火に弱いこと等が原因で住宅にはあまり使用されていません。
双方の欠点を中心に説明してきましたが、「ではなぜHはこの双方を採用しているの?」と思られた方もいらっしゃるかと思います。
外断熱に関しては、残念ながら根本的な解決には至っていません。ただし、断熱材の厚みを20oと薄くしています。これにより、構造面での不安が大幅に解消されます。外断熱の非常にすぐれた点であるヒートブリッジの解消は、そこにかかるコストを考慮しても、非常に有効であると考えています。ただし、建物全体の安全性・耐久性は妥協できる部分では決してないため、その部分に対して影響の少ない範囲で外断熱を取り入れています。
次に、吹付の内断熱に関しては、通常使用されるウレタンフォームにとってかわり、イソシアヌレートフォーム(更に改良を加えています)を採用しています。この材料は、木材への接着力・弾力性の確保により、木材の乾燥収縮に対し追従できるような材料であり、半永久的に高い気密性能が保たれます。また、十分な厚さも確保できます。コストに関しては、期待に沿いかねますが、施工精度が高く非常に安定した品質を提供することが可能です。つまり、吹付の欠点を取り払い、もともとの長所である断熱性能・気密性能を更に高い次元に進化させたものとなっているのです。これがエアライトフォームです。 |
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換気と結露 |
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| Hの換気対策― |
給気・排気とも機械的に行い、空気が入れ替わる際に、熱も入れ替える熱交換式+第一種換気で、冷暖房負荷を非常に低く抑えられます。絶対的な高い気密性能が確保されており、正確な換気量の確保が可能となります。また、換気の際、空気の流れにも様々な知恵や技術が施されており、ほぼ欠点がない上に付加価値の非常に高い換気が可能です。 |
| Hの結露対策― |
計画換気によって対策が可能です。換気経路に除湿器と調湿材が組み込まれており、結露だけでなく冬季の乾燥も和らげる調湿機能を標準装備しています。また、来客時や鍋料理等の水分過多となる非常事態にも対応した機械換気もシステムに組み込まれており、結露対策は万全といえるでしょう。 |
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まとめ
当社の、住まいの温熱環境に対する取り組み方と施工方法を述べたつもりです。ページ数が非常に足りないこと、わかりやすく伝えきれていないことに不満はあります。しかし、一ついえることは、「誰が・どのように・知識もなく」使用しても完璧な性能を確保できる材料など、どこにもありません。「物事の長所と短所をしっかりと捉え、短所の解決の方向をさぐり、独自に論理的につくりあげるもの」、これをノウハウといいます。
このノウハウにいたるまでのプロセスを細分化し、細かく分析しなければ、自己満足であったり勘違いであったり、物まねであったりでしかなく、ノウハウにはなりきれないのです。「このノウハウを得たうえで、最も重要であるコストパフォーマンスを論点に自社の工法として確立する」、これが理想であると考えています。 |
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