N.HOUSEの家
断熱・気密性能 + オリジナル全館空調システム
「住む人」と「家」の健康が大事
高い断熱性能と高い気密性能、さらに想定通りに行われる換気と空気循環は、そこに住む人だけでなく、家の健康も守り続けます。
妥協のない必要十分な性能と、熟慮と改善を積み重ねて選び抜いた機能により、快適な温熱環境をご提供します。
住む「人」と住む「家」の健康に関わる性能 (住宅性能評価上の標準仕様等級)
断熱性能値 [UA値 0.28W/(m2・K)以下] HEAT20 G2レベル必達
UA値とは
「UA値=外皮平均熱貫流率」とは「家全体」の断熱性能を表す数値です。
建物の内外の気温差が1°Cのとき逃げていく熱量を、壁や窓、屋根、床など外部に触れているところ全部の面積(外皮面積)で割ったものです。
つまり、数値が低ければ低いほど、断熱性能が高いと言えます。
[UA値(W/m2K) = 熱損失量(W/K) ÷ 外皮面積(m2)]
天井(屋根)・壁・基礎の断熱材
2種類の吹付硬質ウレタンフォームと壁外張断熱が標準
部位 | 材種 | 厚み | メーカー | 商品名 |
---|---|---|---|---|
天井(屋根) | 建築物断熱用吹付硬質ウレタンフォームA種3 | 200~250mm ※1 | 日本パフテム(株) | MOCOフォーム |
壁(充填) | 建築物断熱用吹付硬質ウレタンフォームA種1H | 85mm | 日本パフテム(株) | パフピュアーエース LG5010シリーズ |
壁(外張) | ポリイソシアヌレートフォーム(PIR) | 25~30mm※1 | (株)イノアックコーポレーション | サーマックスRW |
基礎(立上り) | 建築物断熱用吹付硬質ウレタンフォームA種1H | 85mm | 日本パフテム(株) | パフピュアーエース LG5010シリーズ |
基礎(外周から1m) | 建築物断熱用吹付硬質ウレタンフォームA種1H | 30mm | 日本パフテム(株) | パフピュアーエース LG5010シリーズ |
なぜ吹付硬質ウレタンフォームなのか?
気密性能の向上
現地で連続して吹付し、断熱層と共に気密層を形成する為、レベルの高いノウハウを必要とする気密性能の確保が比較的容易となります。
※気密性能については、詳しく後述します。
品質の安定
断熱欠損等の施工ミスが極めて少なく、また専門業者による責任施工であり、施工する人による品質のばらつきを小さくすることができる工法です。
断熱性能の向上
断熱資材として優れた性能を保持しています。特に木造軸組工法は105mmしか断熱材を設置する空間のない、弱点である「壁」の性能を向上させるのに適しています。
職人不足の解消
減り続ける大工でなくても、住宅の善し悪しに直結する重要工事を安定して実施できるような工法、体制づくりが早急に必要です。そのニーズに応えることのできる工法です。
複合的要因の掛算の結果です。
なぜ 2種類を使い分けているのか?
断熱性能の違い
断熱性能を示す熱伝導率(小さい方がよい)が全く異なります。厚みを確保しやすい天井(屋根)には性能が低いMOOフォームを、厚みを確保しづらい壁には性能が高いパフピュアーエースを使用し、建物全体で断熱性能上の大きな弱点をつくらないような設計となっています。
コストの違い
材料の熱伝導率と厚みを考慮して算出される性能値を熱貫流率といいます。熱伝導率が小さい(断熱性能が良い)材料を分厚く施工出来れば理想的ではありますが、コストを考慮した際、どちらがコストパフォーマンスが良いのかを吟味し、使用材料を選定しています。
湿気への強さの違い
湿気への強さを示す透湿率(小さい方がよい)が全く異なります。断熱材は、水分を含むと断熱性能が著しく低下します。湿気の影響を受けやすい基礎や、密閉されてしまう壁には湿気に強いパフピュアーエースでなければなりません。
適材適所と費用対効果を分析した結果です。
2種類の吹付硬質ウレタンフォームの物性値と他断熱材との比較表
MOCOフォーム | パフピュアーエース LG5010シリーズ |
高性能グラスウール 16K |
フェノールフォーム 保湿板 |
ポリイソシアヌレート フォーム |
|
---|---|---|---|---|---|
種類 | A種3 | A種1H | - |
1種2号 |
PIR |
熱伝導率 | 0.040W/m・k 以下 | 0.026W/m・k 以下 | 0.038W/m・k | 0.020W/m・k 以下 | 0.020W/m・k |
透湿率 | 19.1ng/(msPa)以下 | 9.0ng/(msPa)以下 | 170ng/(msPa)以下 | 1.5ng/(msPa)以下 | 1.3ng/(msPa)以下 |
発泡材 | 水(二酸化炭素) | HFO | - | - | - |
JIS | JIS A 9526 | JIS A 9526 | JIS A 9504 | JIS A 9511 | JIS A 9521 |
施工性 | ◎ | ◎ | × | △ | △ |
コスト | ○ | △ | ◎ | △ | △ |
なぜ 外壁は外張断熱も行うのか?
HEAT20 G2への対応
環境への配慮という側面からの世界的なニーズに対応するためです。当社の旧仕様から断熱性能を向上させる場合、屋根、壁、基礎、窓の中では、比較的弱い「壁」と「窓」が強化すべき部分となります。
※窓については「④窓/ガラス/玄関ドア」参照
伝統的モジュールの限界
105mmという柱(壁厚)の内々で断熱処理を行い、性能を向上させることが難しい段階に達しました。120mmや150mmにするか、105mmの壁厚の外側で断熱を強化するという2つの選択肢が考えられます。日本の家のモジュールを維持し、大幅なコストアップを防ぐことができる後者を選択します。
数字で表せない快適性向上
105mmの範囲を超えた外側に断熱層を設計することで、外部に直接さらされていた木材をほぼすべて包み込むことができます。熱橋となり得る部分を最小化することで、室内の上下温度差が最小限に解消され空調環境はさらに安定します。
外張断熱材「サーマックスRW」
イノアックコーポレーションが提供する断熱材「サーマックスRW」は、ポリイソシアヌレートフォーム(PIR)を基材とした高性能断熱ボードです。この製品は、優れた断熱性、難燃性、防湿性を兼ね備えています。
窓/ガラス/玄関ドア
アルゴンガスとは?
大気中に3番目に多く含まれている気体で希ガスのひとつ。
無色・無臭で、食品の酸化防止のための充填ガスなどに利用されています。
Point:熱伝導率が低く断熱効果アップ!
空気の1.5倍 !!
熱貫流率とは?
室内側と室外側の温度差を1℃としたとき、窓ガラス1㎡に対して、1時間の間にどれだけ熱が通過するかという熱量のことをいいます。
Point:熱貫流率の値が、低いほど熱の移動が少なく抑えられる!
相当隙間面積C値0.3以下
気密性能を表す「C値」
住宅の気密性能は、相当隙間面積C値で表すことができます。
この性能値は、机上の計算では算出できず、現地で気密測定をしなければ把握することができませんので、実績に基づく保証値として表示しています。
C値=0.3以下とは、その住宅の規定の床面積が100m2であるとすると、消しゴム3ケ分くらいの隙間しかないことになります。
[保証するC値=0.3(cm2/m2)以下] ※実績値は0.1~0.2
C値とは
「C値」とは住宅の気密性能を知る上で、手がかりとなる数値です。
「C値」は相当隙間面積と呼ばれ、同じ面積の中にどれだけ隙間があるかを表した数値です。
数字が低いほど、気密性能が高いことを表します。
[C値(cm2/m2) = 家全体の隙間面積(cm2) ÷ 規定の床面積(m2)]
気密性能の重要性
外気の直接流入を防ぐ
多くの隙間があると、空調されていない外気(夏は暑く冬は冷たい)が直接流入してきます=断熱している意味がありません。直接流入してきた冬の冷たい空気は床面、夏の暑い空気は天井付近に滞留し、大きな上下温度差のある空間が出来上がってしまいます。
理想的な換気を実現する
隙間だらけの住宅は換気をしなければならない空間の換気が行われづらくなります。空気をファンで強制的に外に排出する換気方法の場合、ファンの近くに予定していない隙間があるとそこから空気を引っ張り込む形で換気がおこなわれてしまい、バランスのよい換気が行われません。
結露を防ぐ
室内温度差の解消と理想的な換気の実現は、結露の防止へ直結します。結露は家の腐食とシックハウスの大きな要因の一つです。結露を防ぐことは家と家族が健康を保ち続けるためには重要な事です。
机上の計算でハイレベルな断熱性能の家を設計しても
気密性能が確保されていなければ
様々な問題を引き起こしてしまいます。
気密性能の安定的確保
気密性能は完成後でなければ正確な数値が出ません。実績を踏まえた実績値や保証値として表示するしかないというのが実情です。
当社の採用する断熱材(吹付硬質ウレタンフォーム)は、安定した気密性能を確保しやすい工法です。あくまでも「確保しやすい」ものであり、相応のノウハウは必要です。
レベルの高い「つくる人」=「大工」が必須です。知識・ノウハウ・倫理観の備わった大工でなければ、気密性能品質は安定しません。当社の場合、大工は自社大工です。
断熱性能よりも大事といっても過言ではない
気密性能を安定的に確保できる仕組み
を整えています。
オリジナル全館空調システム
高い断熱性能と気密性能により
外気の影響を最小限にとどめることのできる
優れた箱
意図した換気を適切に行うことができ、空気循環の役割も担う省エネ性能の高い
換気設備
箱と換気設備との整合性を熟慮して選定された省エネ性能の高い
冷暖房設備

冷たい空気は低いところへ滞留します。この当たり前の自然現象は上下温度差を作り出し、快適性を大きく損なう要因となります。
家の中の床面に配置された吸気口の機械式ファンで冷気を強制的に吹き上げ、撹拌することにより、上下温度差はもちろん水平温度差も解消します。
① 第一種熱交換型換気扇
② 寒冷地対応ヒートポンプエアコン
③ 吸気口
④ 給気口(機械式ファン)

暖かい空気は高いところへ滞留します。この当たり前の自然現象は上下温度差を作り出し、快適性を大きく損なう要因となります。
「下から暖める」ことで温度差を最小限に抑え、「風を直接身体に当てない」ことで、快適な体感温度の空間を提供します。
① 第一種熱交換型換気扇
② 寒冷地対応ヒートポンプエアコン
③ 吸気口
④ 給気口(機械式ファン)
①第一種熱交換型換気扇
マーベックス(株)「澄家DC-S」
最高レベルの熱交換率を誇る優秀機器
空調エネルギーロスを限りなくゼロに近づけるしくみ
・温度だけでなく湿度も交換
・冬は過乾燥を防止し室内の空気を適度にしっとり保つ
・夏はエアコンの除湿負担を低減させるので省エネになる
②寒冷地対応ヒートポンプエアコン
ヒートポンプエアコンは省エネ性に優れた機器
「1」のエネルギーを「5倍」にできるのがヒートポンプ!?
ヒートポンプは、「1」の電気エネルギーで「5」の冷暖房エネルギーを作り出すことができます。(通年エネルギー係数5.0の場合)
ヒーター方式の場合「1」の電気で「1」暖房エネルギーしか作り出すことができませんから、もの凄く省エネな設備ということになります。(エネルギーロスを考慮すると、「1」で「0.37」という恐ろしい数字となります。)
この5は7、8、9へと進化する可能性も十分にあり将来性も高い機器と言えるでしょう。
通年エネルギー消費効率とは?
JISC9612に基づき、ある一定の条件の元にエアコンを運転した時の消費電力1キロワット当たりの冷房・暖房の能力を表したものです。
なぜヒートポンプなのか?
ヒートポンプエアコンは紛れもなく省エネ機器と言えます。ですが、「快適空間実現」という観点からいくと、床暖房のような輻射式暖房機器のほうが優れていると言えます。エアコンは風による気流暖房ですので、快適性という側面では、問題があると言えるでしょう。
それらを踏まえたうえで、ヒートポンプエアコンを採用する理由は3つあります。
コストと快適性
イニシャルコストが安く費用対効果に優れていると考えます。冷暖房機器としても使用可能ですので通年働いてくれます。
また、床下に設置することにより足元から暖かみを感じることができ床暖房に近い暖房空間を実現します。
維持管理と更新の容易性
機械ですのでいつかは交換しなければなりませんし、修理が必要な時もあるでしょう。どちらも容易にできます。
換気機器との相性
当社が採用している換気システムと共存させることで汎用性と将来性があります。全館空調システムは日々進化しています。
現在・未来・理想・現実・相性を
分析した上での選択の結果です。